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(株)大井製作所ニュース 2009年1月号 Vol.9

巻頭言 チェンジ:変革の時が来た

規制概念を見直し 

オバマ大統領がキャッチフレーズにしていたのが「チェンジ」。サブプライムローン問題でくすぶっていた火種が、リーマン破綻で世界に飛び火し、いまや世界同時金融不況の大火に包まれています。連日報道される、減産、雇用調整や赤字決算報告を見聞きするにつけ、物あまり時代、人あまり時代を包んでいた大きな風船がはじけてしまったことに気づかされます。皮肉にも張本人の米国は新大統領の下、いち早く変革に乗り出しています。我々も、これまでの価値観や既成概念を変えていかなければ、この大火が治まった後も、生き残っていくことは困難なように思われます。
 また、派遣労働者の問題、婚活に忙しい20代女性の報道などは、若年世代の経済力が弱体化していることを露呈しています。安定を嗅ぎつける本能に長けた女性たちは、いち早く自ら働くことを諦め、より若いうちに経済力のある男性と結婚することに人生観をチェンジしているように映ります。

木材の新しい用途を創出する

為替は一変し、外国産木材製品が日本への供給圧力を一気に強めてきています。住宅資材への供給をメインにしてきた木材産業のままでは、国産材と外国産在の果てしない価格競争に疲弊していくのみのように思われます。数年の内には、消費税アップ前の駆け込み需要、住宅取得推進施策などの恩恵で、一時的な住宅バブルが訪れるかもしれませんが、若年層の経済力では新築住宅需要は遠からず減少していくものと思われます。
 国産材と外国材のシェア争いを止め、木材は手を取り合い、鉄、コンクリートや樹脂に変わってしまった需要をもう一度木材に戻す、あるいはこれらとの複合により木材の用途を広げていくことが必要なように思われるのです。こんな時代には、女性の感覚が頼りになるのかもしれません。

日産400m3の超量産ラミナ製材ライン…チップキャンタ付ワンウェイライン

有限会社 川井林業雫石工場(岩手県雫石町)

みるみるうちにスタッカーで板が積み上げられていく。ああ圧巻だと感じる。日本の製材も装置産業に確実に近づいたと思った。

Vラインの丸太投入・姿勢制御部分、
前進させながら背腹を決め1号キャンターへ

 

川井林業さま(澤田令社長)は、岩手県雫石町に年間15万m3の生産能力のある集成材ラミナ工場を建設され、08年5月から順次操業を開始されました。

 

主な製材設備は、Vライン(キャンタ+帯鋸+キャンタ)、1500mmツイン帯鋸盤、ギャングソー、エッジャー、センターカットソーなどで、Vラインで400m3、ツインで大径材を100m3製材できる能力(原木供給状況による)を有しています。樹種は杉とカラマツで2、3、3.65、4mに対応しています。

 

シャープチェーンと上押さえで送られた丸太は1号キャンターで両脇腹をチップに

当初は、キャンターの調整や高速切削に耐える帯鋸技術などに苦労したものの、現在は2m材6秒、3m7秒、4m8秒のサイクルタイムを達成できるようになりました。

 

Vラインでは末口径14〜元口径40cmの丸太から2枚の側板(倍取り厚あり)と平角、そしてチップとおが粉が生産され、側板はエッジャーに、倍取板はさらにセンターカットへ、平角はギャングに送られ一気に複数枚のラミナが製材されます。1枚のラミナが1秒足らずで生産されることになり、4台のスタッカーはフル稼働でラミナを積み上げていきます。それに、末口径30cm以上の原木から1500mmツイン、テーブルツイン、ギャングで製材された板が加わり、桟積みされ、乾燥機へ搬入されていきます。

 

1500mm帯鋸盤で60m/分以上の速度で側板が製材される(写真は弊社にて撮影)

人員は、Vライン1名、ASツイン1名、テーブル2名、積み込み3名に加え、原木・製品リフト、桟積みバラシ、ボイラー、目立、メンテ担当、事務員などで全社計30人と、実に約17m3/日・人以上の生産性を誇ります。

 

同工場は、ラミナは協力会社であるウッティかわいさまへ販売し、その他羽柄材の生産もされています。国産材集成材製造にあたり、外材製品に負けないコストでの製材が必須と考えられ、欧米式と日本式を融合させたラインを採用されました。

Vラインの概略図

新機種PRA:コストを抑えた高生産機…

群馬県産材加工共同組合

曲がり材も芯ズレを抑制

ロボットツインソーと同等の生産能力を持ちながら、ワンマン操作とすることで設備価格を抑えたPRA型を開発しました。

 

当機は、群馬県産材加工(協)(東泉清寿理事長、群馬県藤岡市)さまの要望に沿うように、既存技術を融合して開発したもの。

 

ロボットツインソー(無人製材機)は、丸太全体の形状をセンサーで計測した上で機械が姿勢を決定し無人で製材されますが、当機は背腹方向のみを操作者が決定することにより、センサーによる製材姿勢づくりや移載の機構を簡便化することで、機械価格をロボットの約6割に抑えることに成功しています。脇腹製材後の90度反転時にチャッキングを外して芯出しし直す必要が無く、製材サイクルは3m材でロボットと同等の4通し約46秒を達成しました。

 

無人機に比べ人件費は掛かりますが、緻密で複雑な機構を採用している無人機に比べメンテナンスなども簡便にできることや、曲がりなどの複雑な形状の丸太には人為的な姿勢調整を加えることも可能であるというメリットが考えられます。

 

同組合では、杉曲がり材からFJ間柱を製材することを計画されており、可能な限り芯ズレを抑えた角取り(角はその後ギャングで板割される)に活躍する予定とのことです。

 

特集記事…最近増加中!共同乾燥・加工施設

協同組合静岡県乾燥木材センター

地域の製材所などが共同で利用できる乾燥施設や二次加工施設が増えています。

減圧乾燥機


2007年6月に竣工した協同組合静岡県乾燥木材加工センターさまがその一つ。高温乾燥機3基、高温減圧乾燥機2基と、修正挽き送材車、モルダー、グレーディング装置、材料保管倉庫などが整備されています。県森連を中心に製材組合や木材組合からなっており、同組合に出資している各組合の加入事業者が会員価格で設備を利用できる仕組みになっているそうです。また、利用者からなる運営委員会を設置したことで、自分たちの工場という意識も生まれてきているとのこと。利用者も日を追う毎に増えてきているそうです。

 

岡山高次木材加工協同組合

前:減圧KD、奥:中温KD

2008年3月に竣工した岡山木材加工協同組合さまは、院庄林業さま他13社からなり、住宅会社が要望する住宅部材を製造し、住宅会社の国産材使用比率を高めると同時に地域業界の活性化を目指しているそうです。賃乾燥や杉フィンガージョイント(FJ)間柱や杉、桧の床板製造をされています。設備は、高温減圧乾燥機1基、中温大型乾燥機3基、木屑焚きボイラー、フィンガージョイントなど。減圧乾燥機は杉厚板乾燥にも活躍中。 

トピック商品? 柱材修正挽き機“Vカット”

同機は柱材のモルダー加工前のムラ取り用の機械。モルダーのみでは取りきれない曲がり、ゆがみを取り除き、直進精度を高めたワンランク上の柱材生産に活用して頂けます。1パスのみで直角2面を同時に修正できるために他社製品に比べ格段の処理能力があり、さらに1分間に3本以上の能力に進化させました。現在弊社工場で製造されている同機は、幸の国木材工業さま(熊本県)からご注文を頂いているもので、3.5寸4寸角だけではなく、5寸粗挽きの165mm角にまで対応できるよう設計変更がされており、今後期待される200年住宅の柱材にもご活用して頂けます。

 

トピック商品? 安全で高生産性の丸鋸ツインソー

最近、注目されつつあるのが丸鋸ツインソー。製材できる丸太径には制約がでやすいのですが、刃持ちの良さや管理のしやすさ、さらには製材速度の増加による生産性UPの効果も期待できることから丸鋸ツインソーの引き合いが増えてきています。弊社の丸鋸ツインソーはダウンカット方式を採用しており、トラブルの際にも操作者に被切削材が飛んでくる危険がなく、安全に作業して頂くことができます。また、φ740mmの大型の丸鋸を使用することで、径26cm径の丸太にまで対応可能です。さらに、丸鋸メーカーの協力により70m/分の高速送材と挽き肌の両立を達成しました。

 

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